蒸気の計算ツール
飽和蒸気表 (スチーム温度計算)
計算の入力欄へ ↓使い方・よくある質問スチーム (飽和蒸気) の圧力から温度・密度・比体積・潜熱・エンタルピーを、または温度から飽和圧力を補間計算します。IAPWS-IF97 から計算した 0.02〜10 MPaA の飽和蒸気表つき。ゲージ圧・絶対圧のどちらでも入力できます。
- 主な入力
- 圧力または温度、ゲージ圧・絶対圧
- 主な結果
- 飽和温度・圧力、密度、比体積、潜熱
- 適用範囲
- 0.02〜10 MPaAの飽和水・飽和蒸気が対象です。過熱蒸気、湿り蒸気の乾き度計算は対象外です。
公開日: 最終更新: 作成・保守: PlantCalc 運営計算・掲載内容の検証方針
補間結果。飽和温度 151.9 度。飽和圧力 0.400 メガパスカルゲージ。
入力条件
結果を見る入力欄には操作確認用の代表値を表示しています。 実際の条件に置き換えてください。必須欄は空欄にせず、ゼロの場合は 0 を入力します。結果は自動で更新されます。
補間結果
入力へ戻る- 蒸気密度 ρ″
- 2.675 kg/m³
- 蒸気比体積 v″
- 0.3739 m³/kg
- 蒸発潜熱 r
- 2,108 kJ/kg
- 飽和水エンタルピー h′
- 640.6 kJ/kg
- 飽和蒸気エンタルピー h″
- 2,748.2 kJ/kg
飽和蒸気表 (0.02〜10 MPaA)
表は横にスクロールできます。
| 絶対圧 [MPaA] | ゲージ圧 [MPaG] | 飽和温度 [℃] | 蒸気密度 ρ″ [kg/m³] | 比体積 v″ [m³/kg] | 潜熱 r [kJ/kg] | h′ [kJ/kg] | h″ [kJ/kg] |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 0.02 | -0.081 | 60.1 | 0.1308 | 7.6453 | 2358 | 251.4 | 2,608.9 |
| 0.03 | -0.071 | 69.1 | 0.1913 | 5.2274 | 2335 | 289.2 | 2,624.6 |
| 0.04 | -0.061 | 75.9 | 0.2504 | 3.9936 | 2318 | 317.6 | 2,636.1 |
| 0.05 | -0.051 | 81.3 | 0.3086 | 3.2404 | 2305 | 340.5 | 2,645.2 |
| 0.07 | -0.031 | 89.9 | 0.4229 | 2.3646 | 2283 | 376.7 | 2,659.4 |
| 0.1013 | 0.000 | 100.0 | 0.5975 | 1.6736 | 2257 | 419.0 | 2,675.5 |
| 0.15 | 0.049 | 111.4 | 0.8625 | 1.1594 | 2226 | 467.1 | 2,693.1 |
| 0.2 | 0.099 | 120.2 | 1.1290 | 0.8857 | 2202 | 504.7 | 2,706.2 |
| 0.3 | 0.199 | 133.5 | 1.6510 | 0.6057 | 2163 | 561.5 | 2,724.9 |
| 0.4 | 0.299 | 143.6 | 2.1630 | 0.4623 | 2133 | 604.7 | 2,738.1 |
| 0.5 | 0.399 | 151.8 | 2.6680 | 0.3748 | 2108 | 640.2 | 2,748.1 |
| 0.6 | 0.499 | 158.8 | 3.1690 | 0.3156 | 2086 | 670.5 | 2,756.1 |
| 0.8 | 0.699 | 170.4 | 4.1610 | 0.2403 | 2047 | 721.0 | 2,768.3 |
| 1 | 0.899 | 179.9 | 5.1450 | 0.1944 | 2014 | 762.7 | 2,777.1 |
| 1.5 | 1.399 | 198.3 | 7.5930 | 0.1317 | 1946 | 844.7 | 2,791.0 |
| 2 | 1.899 | 212.4 | 10.0400 | 0.0996 | 1890 | 908.6 | 2,798.4 |
| 3 | 2.899 | 233.9 | 15.0000 | 0.0667 | 1795 | 1,008.4 | 2,803.3 |
| 4 | 3.899 | 250.4 | 20.0900 | 0.0498 | 1713 | 1,087.4 | 2,800.9 |
| 5 | 4.899 | 263.9 | 25.3500 | 0.0394 | 1640 | 1,154.5 | 2,794.2 |
| 6 | 5.899 | 275.6 | 30.8200 | 0.0324 | 1571 | 1,213.7 | 2,784.6 |
| 7 | 6.899 | 285.8 | 36.5200 | 0.0274 | 1505 | 1,267.4 | 2,772.6 |
| 8 | 7.899 | 295.0 | 42.5000 | 0.0235 | 1442 | 1,317.1 | 2,758.6 |
| 10 | 9.899 | 311.0 | 55.4500 | 0.0180 | 1318 | 1,407.9 | 2,725.5 |
0.1013 MPaA (標準大気圧) より低圧の行は真空域です。
検算済みの代表条件
再現できる計算例
- 入力条件
- 圧力計の読みを 0.4 MPaG、標準大気圧を 101.325 kPa として、圧力から飽和蒸気物性を求めます。
- 計算結果
- 絶対圧 0.501325 MPaA / 飽和温度 151.89 ℃ / 蒸気密度 2.6746 kg/m³ / 潜熱 2107.7 kJ/kg / h′ 640.6 kJ/kg / h″ 2748.2 kJ/kg
- 検算ポイント
- 絶対圧は 0.4 + 0.101325 = 0.501325 MPaA です。 表の0.5 MPaAと0.6 MPaAの間を圧力比で線形補間し、同じ比率を温度・密度・ エンタルピーへ適用しています。掲載表の丸め範囲で h″ ≈ h′ + r の関係を確認できます。
表示値は読みやすい桁数に丸めています。代表値、境界値、単位換算、無効入力は公開前の 回帰テストで確認しています。詳しくは 検証・訂正方針をご覧ください。
計算結果の読み方
ゲージ圧0.4と0.8 MPaで、飽和蒸気の物性はどう変わるか
比較する条件
乾き飽和蒸気を標準大気圧101.325 kPaで比較します。現場のゲージ圧0.4 MPaGと0.8 MPaGを、それぞれ絶対圧へ換算してから表を引きます。
| 項目 | 0.4 MPaG | 0.8 MPaG |
|---|---|---|
| 絶対圧 | 0.501 MPaA | 0.901 MPaA |
| 飽和温度 | 151.9 ℃ | 175.2 ℃ |
| 蒸気密度 | 2.675 kg/m³ | 4.660 kg/m³ |
| 蒸発潜熱 | 2108 kJ/kg | 2030 kJ/kg |
表は横にスクロールして比較できます。
結果から読み取れること
圧力を上げると飽和温度と蒸気密度が上がり、同じ乾き飽和蒸気1 kgが凝縮するときの潜熱は小さくなります。加熱温度と必要蒸気量、配管流速を検討する際は、同じ圧力条件の物性を使います。
誤解しやすい点と適用条件
この表は飽和状態の値です。減圧後の状態、過熱蒸気、湿り蒸気やドレンを含む流れにはそのまま使えません。圧力計のMPaGをMPaAとして入力すると別の物性になります。
手計算で確かめる
この表は固定条件の解説で、計算機の入力とは連動しません。表示は丸めていますが、 比較率は丸め前の値から求めています。実設備の採否を保証するものではありません。
スチーム温度と飽和蒸気表の読み方
1. 飽和蒸気とは
飽和蒸気は、その圧力での沸点 (飽和温度) にある蒸気です。圧力と温度が 1 対 1 に対応するため、工場蒸気は「圧力を決めれば温度が決まる」熱源として使われます。 ボイラー・熱交換器・蒸気トラップ・配管の設計では、圧力から飽和温度・密度・ 潜熱を引くのが計算の出発点になります。
2. このツールの補間方法
- 表は IAPWS-IF97 (水と蒸気の国際標準式) から計算した 23 点 (0.02〜10 MPaA) です。入力した圧力・温度が表の点の間にあるときは、隣接 2 点の線形補間で求めます。
- ゲージ圧 (MPaG) は現場の圧力計の読みで、絶対圧 = ゲージ圧 + 大気圧 (101.325 kPa) です。「0.4 MPaG の蒸気」は絶対圧 約 0.5 MPaA、飽和温度 約 152 ℃ になります。
- 温度からの逆引きも同じ表を温度方向に補間しています。
圧力計の「0.4」をG/Aで取り違えると
計器が 0.4 MPaG を示す場合、標準大気圧では絶対圧が 0.4 + 0.101325 = 0.501325 MPaA です。 掲載表からの値は飽和温度 151.89℃、 蒸気密度 2.675 kg/m³ になります。 数字だけを移して 0.4 MPaA とすると、143.60℃・2.163 kg/m³ という別の状態を参照します。
正しい圧力で物性を引いた後、同じ密度を流量換算へ使います。蒸気流速の入力例では、この取り違えが同じ配管の流速計算へ与える差を確認できます。 G/Aの換算は標準大気圧を基準にしたもので、設置場所の大気圧との差は含みません。
3. 記号と単位
| 記号 | 意味 | 単位 |
|---|---|---|
| P | 圧力 (A=絶対圧, G=ゲージ圧) | MPa |
| T | 飽和温度 | ℃ |
| ρ″ | 飽和蒸気の密度 | kg/m³ |
| v″ | 飽和蒸気の比体積 (= 1/ρ″) | m³/kg |
| r | 蒸発潜熱 (凝縮潜熱) | kJ/kg |
| h′ | 飽和水の比エンタルピー | kJ/kg |
| h″ | 飽和蒸気の比エンタルピー (= h′ + r) | kJ/kg |
| Q | 熱出力 (単位時間あたりの熱量) | kW |
| W | 蒸気の凝縮量 (質量流量) | kg/h |
4. 圧力別のスチーム温度の目安
以下は圧力と飽和温度の対応例です。「低圧」「中圧」の呼び方や圧力範囲は 設備・事業所によって異なるため、使用する設備での区分と運転圧力を確認してください。
- 低圧蒸気の例 0.2〜0.4 MPaG — 約 134〜152 ℃。
- 中圧蒸気の例 0.8〜1.0 MPaG — 約 175〜184 ℃。
- 潜熱 r は圧力が上がるほど小さくなります — 乾き飽和蒸気の凝縮潜熱だけで同じ熱出力を得る条件では、潜熱が小さいほど 必要な蒸気量が増えます。
- 凝縮潜熱による概算では、熱出力 Q [kW]、 凝縮量 W [kg/h]、潜熱 r [kJ/kg] の関係は Q = W × r / 3600、W = 3600 × Q / r です。1 kW = 1 kJ/s のため、秒と時間を換算します。 熱出力を kJ/h で与えられた場合は、3600 で割って kW に直してから計算してください。
5. 適用範囲と注意点
- 飽和状態のみです。過熱蒸気 (飽和温度より高い温度) や湿り蒸気の乾き度は扱いません。
- 表の範囲は 0.02〜10 MPaA (60.1〜311 ℃)。範囲外は補間結果を表示せず、入力の見直しを案内します。
- 掲載値の丸めと線形補間を含む概略値です。表の圧力節点では、掲載桁の丸め範囲で IAPWS-IF97 の計算値と一致します。
- 圧力入力での比較 — IAPWS-IF97 の直接計算との差は、 潜熱 r・蒸気エンタルピー h″ で 0.15% 未満、 飽和温度で最大 0.8 ℃(0.6%程度)、 飽和水エンタルピー h′ で最大 0.6%程度です。 蒸気密度 ρ″ は 0.364% の差を確認しています。
- 温度入力での比較 — 温度方向の補間では、飽和圧力に最大 2%程度、蒸気密度 ρ″ に 1.621% の差があります。圧力入力で示した物性の誤差を 温度入力へそのまま適用することはできません。
- 各区間を 20 等分し、端点を除く19 内点(補間比率 j/20、j = 1〜19)で 直接計算値と比較した結果です。掲載済みの丸め値を補間しているため、差には丸めの影響も含みます。 これらは離散点で観測した差で、全入力域の最大誤差の保証値や物理設備での実測誤差ではありません。 精密計算には IAPWS-IF97 の直接計算または JSME 蒸気表を使ってください。
6. 出典
- IAPWS R7-97(2012), IAPWS-IF97 公式リリース — Region 4を含む水・蒸気の工業用熱物性式(表の全点をこの式から計算)
- 日本機械学会 (JSME) 蒸気表 — 精密値の参照先
使い方とよくある質問
入力から結果を確認するまで
- 圧力から調べるか温度から調べるかを選び、入力単位を先に確認します。圧力はゲージ圧を表すGと、絶対圧を表すAを区別してください。
- 対応範囲内の値を入力し、飽和温度・圧力、蒸気密度、比体積、潜熱などを確認します。掲載表の点の間は補間値であることを確認します。
- 結果を蒸気流速や必要蒸気量へ使う場合は、同じ蒸気条件をそろえます。過熱蒸気や湿り蒸気では、この表の飽和値をそのまま使わないようにします。
入力・結果で迷ったとき
- MPaGとMPaAに同じ数字を入力してよいですか?
- 同じ数字でも物理的な圧力が違います。ゲージ圧は大気圧を基準にした値です。このツールは標準大気圧を加えて絶対圧へ換算します。単位変更で値を換算する操作と、同じ数字を別の単位で入力する操作を区別してください。
- 蒸気の圧力が同じなら、温度は必ず表の値になりますか?
- 表の温度は水と蒸気が平衡にある飽和状態の温度です。過熱蒸気は同じ圧力でも温度が異なります。圧力だけで実際の蒸気状態を決めず、運転温度や乾き度なども確認してください。
- 補間結果はIAPWSの式を直接計算した値ですか?
- 掲載する離散表の間を補間した値です。直接式との違い、圧力入力と温度入力それぞれの照合条件は本ページの精度説明に記載しています。表示桁数を、そのまま精度保証の桁数として扱わないでください。